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アメリカーノとアメリカンの違いとは? エスプレッソやモカとの関係もわかりやすく解説!

2025/10/17

コラム

アメリカーノ、飲んだことありますか?
カフェのメニューでよく見かけるけれど、「アメリカンと何が違うの?」と思う方も多いはず。
実はこの二つ、名前は似ていてもまったく別のコーヒーなんです!
そして、同じようにややこしい「モカ」にも、実はいくつか種類があるんです。
今日はそんな“コーヒーの小さな不思議”を、気軽にお勉強してみましょう♪


エスプレッソってどんなコーヒー?

アメリカーノの話をするには、まずはエスプレッソを知るところから!
エスプレッソは1901年、イタリアのルイジ・ベゼラによって生まれました。
高い圧力で一気に抽出するマシンを使い、わずか30秒ほどで濃厚なコーヒーが完成。
“Espresso”という名前には、「急ぐ」「圧縮する」という意味があるんです。

当時のイタリアは産業が発展し、みんな忙しい毎日。
そんな人たちに向けて“すぐに飲める特別な一杯”として登場したのがエスプレッソでした。
そして1906年のミラノ万博でこのマシンが発表されると、「これは革新だ!」と話題に。
あっという間にイタリア全土のバール(カフェ)に広がりました。
立ち飲みでキュッと一杯。これが、イタリアの定番スタイルになったんです。


エスプレッソから生まれたアメリカーノ!

そんなエスプレッソが、思いがけない形で“新しいコーヒー”を生みます。
第二次世界大戦中、イタリアに駐留したアメリカ兵たちは、
エスプレッソの濃さにびっくり!「これじゃあ苦すぎる!」と、お湯で割って飲みました。
この“お湯で割る”飲み方が、のちに「アメリカーノ」と呼ばれるようになったのです。

つまり、アメリカーノはエスプレッソの子ども。
イタリアの伝統と、アメリカの自由な感覚が混ざって生まれた一杯なんですね。
濃厚なのに軽やか、力強いのにやさしい──まさに異文化の出会いから生まれた味です。


日本のコーヒー文化とアメリカーノ

日本では近代化による欧米化と共にサイフォンやネルドリップ、ペーパードリップなど、
様々なコーヒーの淹れ方のスタイルが広まり、定着してきました。
さらに!喫茶店には昔から日本独自の「アメリカン」というメニューも存在します。

世界をみてもかなり特殊なコーヒー文化を作っている日本。
その為、1990年代後半以降にシアトル系カフェの登場でエスプレッソマシンが世界中に広まった後も、
日本においてはフラペチーノ等アレンジ系のコーヒーは一般化したものの
アメリカーノについては欧米やカナダ、韓国のように日常的にアメリカーノが飲まれている国と比べると、まだ少し“通好み”の存在となっています。

でも、最近はそのやわらかなコクとすっきりとした飲み心地が人気を集めるとともに
お隣のコーヒーと言えばアメリカーノという韓国文化の輸入も伴い、
「軽やかなのに深い」新しいコーヒーとしてアメリカーノが注目され始めています!


「アメリカン」と「アメリカーノ」は似て非なるもの!

では、アメリカンとアメリカーノはどう違うのでしょう?
アメリカンコーヒーは浅煎り豆を使い、ドリップでゆっくり淹れた軽い口当たりのコーヒー。
すっきりとした酸味が特徴で、日本の喫茶店文化で長く愛されてきました。
諸説ありますがアメリカ文化を取り入れようとした昔の人々が
「アメリカ人はなんであんなに大きなカップでコーヒーをがぶがぶ飲めるんだろう?」という疑問から
「がぶがぶ飲める→きっと浅煎りの軽いコーヒーなんだ!」という発想で生まれたともいわれます。

一方のアメリカーノの生い立ちは先に述べた通りで、作り方も深煎り豆で抽出したエスプレッソにお湯を加えて作ります。

つまり両者は生い立ちが違うと共に、その作り方も違うということですね!

アメリカンは豆の浅さで軽く、アメリカーノはお湯で広げて軽く。
どちらも軽やかですが、違いがわかると飲み比べたくなりませんか?!


モカってどれ? 実は3つの「モカ」があります!

コーヒーの世界でよく聞く「モカ」という言葉。
実はこれも、アメリカーノとアメリカンのように似て非なる3つの意味があります。

① 豆のモカ(Mocha)

もともとの「モカ」は、**イエメンの港町・モカ(Mocha)**から出荷されたコーヒー豆のこと。
香りが高く、チョコレートのような風味で世界中のファンを魅了してきました。
つまりモカは、コーヒーの産地の名前なんです。

② 淹れ方のモカ(Moka)

イタリアでは家庭で楽しむコーヒーとして「モカ・エキスプレス(Moka Express)」が大活躍!
1933年、アルフォンソ・ビアレッティが発明したこの小さな金属ポットは、
ガス台にかけて圧力で抽出する仕組みで、エスプレッソに近い濃いコーヒーを淹れられます。

バール(カフェ)でバリスタが淹れるエスプレッソが“街の味”なら、
モカ・エキスプレスは“家庭の味”。
イタリアの朝は、モカポットの香りから始まると言われるほどです。

そして、ここで淹れたモカコーヒーをお湯で割って楽しむのが、
家庭版のアメリカーノ。
いわば「おうちで作るエスプレッソ+お湯」のアレンジスタイルです。
強い味わいのモカを軽やかに広げることで、
エスプレッソのコクを保ちながら飲みやすく楽しめるんですね。

つまり、エスプレッソ文化が家庭に根づき、
そこから自然にアメリカーノのような飲み方が生まれた――。
この流れこそ、コーヒー文化の面白い進化なんです!

③ カフェで飲むモカ(Caffè mocha)

そしてもう一つの「モカ」が、カフェで人気のカフェモカ(Caffè mocha)。
エスプレッソにチョコレートソースとミルク、ホイップクリームを合わせた甘く濃厚なドリンクです。
豆のモカとは別物ですが、チョコの香りがモカ豆を思わせることからこの名前が付いたと言われています。

“Mocha(豆)”と“Moka(淹れ方)”と“Caffè mocha(レシピ)”。
同じ「モカ」でも、意味も楽しみ方もこんなに違うんですね!


アメリカーノの魅力と「アメリカーノエスプレッソ」

さて、ここまでエスプレッソ、アメリカーノ、アメリカン、モカと
コーヒーにまつわる話をみてきました。
これまでの話はコーヒーという深い世界のごくごくわずかな話ですが
アメリカーノについてちょっとでもご興味をもっていただけたら幸いです!

アメリカーノの魅力は、エスプレッソのコクを保ちながら、
お湯を加えても薄まらずに香りが広がるそのバランス。
軽やかなのに芯がある──それがアメリカーノならではの味わいです。

そんなアメリカーノの魅力を最大限に表現したのが、
ジーエスフードの「業務用 GSアメリカーノエスプレッソ」!

深煎り豆の力強さを生かしつつ、
お湯を注いでも、水で割っても味がぼやけないよう丁寧に設計。
“薄める”のではなく“広げる”ためのアメリカーノを
店舗でも簡単に作ることができる製品です。

2000年から工業用エスプレッソマシンを導入し
業務用エスプレッソの製造を行ってきたジーエスフード。
エスプレッソの誇りを守り続けてきた弊社の「業務用 GSアメリカーノエスプレッソ」で
貴方のお店のメニューにアメリカーノを入れてみませんか?!

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